弱い亀ほど良く喋る [ サブカル・TV番組・芸能 ]

「弱い犬ほど良く吠える」と、昔の人はよく言ったものだ。弱い犬は自分が弱いことを自覚している。何度も自分がやられているからである。そして相手を目の前にすると、反射的に自分がやられるんではないかと恐怖心で一杯になる。だから、激しく吠えまくることで自分を大きく見せ、少しでも弱さを隠すのである。またストレス状態に置かれた人間は、貧乏揺すりや指を小刻みに動かしたり、体を動かして少しでもそれを発散しようとする。犬の場合、吠えるしかないのである。言わば、激しく吠えることは「弱さ」の裏付けなのである。

亀田三兄弟が色んな意味で巷を賑わせている。

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亀田の長男は昔いじめられっ子であった。あの親父さんにいじめっ子をぶっ飛ばしてこいと激励（？）されて、そのいじめっ子をぶっ飛ばした。そこから自分に は腕っ節があると悟った長男はボクシングを始めたらしい。そして、今や世界チャンピオンにまで上り詰めた。しかしながら、自分が虐められていたコンプレッ クスやトラウマが克服できるというわけではない。肉体を鍛えに鍛えて、内面も同時に鍛えられるのであれば世話はない。この世の精神科医などは白衣から、み んなむさくるしい黒々テッカテカボデーに衣替えせざるを得なくなる。

弱い犬は自分が弱いことを知っている。いくら強くなっても自分が弱いことを知っている。だから吠えるのを止められないのだ。引退間近のコロンビアンに挑発 仕返されたとき、昔の自分がフラッシュバックしたのだ。やはり自分は弱いと悟らされたのだ。だから、吠えたのだ。親亀も吠えたのだ。

強い犬は自分が勝つことを知っている。ただそれだけである。世間は決して弱い亀を望んでいない。

2番亀のチケットが売れ残り、録画でこんな深夜の時間帯に放送されるようになったのも仕方ない。仕方ない。