アジアカップ2007最終予選 対インド戦A 「神風、神秘の国で空回り -御犬様もご乱心-」(10/11) [ オシムJAPAN・蹴球 ]

インド南部に位置するバンガロールで試合は行われた。バンコクと緯度が同じにもかかわらず、高原に位置しているため気候が温和で、比較的試合がしやすい環境だった。イエメン戦に比較すればだが、ピッチコンディションも悪くなかった。アウェイとは言え、ガーナ戦やJリーグの試合など過密日程ではあったが、日本代表としては本来の実力を出せる環境であったことは確かだ。果たして、どんな結果が出るのだろうか…

ガーナ戦で動きが良かった水本や山岸と言った若いメンバーが先発。DFはガーナ戦と同じく、阿部、水本、今野。頭を負傷した播戸がスタメンで選ばれ、巻と2トップ。その播戸は三都主以来、初めて胸に手を当てて国歌斉唱をしてたことに驚いた。帰化選手の三都主しか胸に手を当ててない光景が不自然だったので、多少それが解消された感じ。まあどうでもいいことだが…。

個人的に、中村に創造的な発想力、伸び伸びしたプレイ、個人技をちょっと期待。



試合内容としては格下相手にボールをキープできなかった、繋げなかった場面が散見したのは痛い。相手にすぐボールに取られるのは、めちゃくちゃ痛すぎる。

それはトラップが大きく、ちゃんとボールを止められてないことに起因する。パス回しが遅く、または正確性がなく、相手にパスしたり、止められたりしてるということ。速さも大事だし、ボールを動かすことも大事だけど、その前の一つ一つのプレイの丁寧さも大事。繋げることをまず最優先に考えないと駄目だと思う。日本はとにかく前に出せばいいやみたいな、適当なパスも目立った。

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もうちょっとDFラインでボールを繋げてためてリズムを作って欲しかった。横に出して、すぐ縦に出す。縦に出せなかったら、そのボールを貰った奴が数秒キープみたいな場面もよく見られた。あれは好きじゃない。頭使ってない感じで嫌い。DFがあんまボールを持とうとするなよ。横にもっと繋げろよと。味方の足に確実に届くような強いパスを打て。チョンッて弱いパスを出すな。トラップが下手くそだから、できるだけ味方の足で止まるようなパスを出したいのかも知れないが、普段からそんな生ぬるいパスしか出してないからいつまで経っても下手なままなんだよ。緩いパスを出して、味方の選手に届くまでに、相手選手が飛び出してきて、カットされたらどうなるかは明白。


播戸が初選抜初ゴールを決めた。それは良かった。しかし、その前に巻が空振りをしたの見て、ガッカリした。巻がスルーして播戸に繋げたのであれば、評価したい。それはちゃんと二人の意思疎通が出来てるということだから。また巻も播戸のポジションなど、ちゃんと周りの状況把握が出来ていて、的確に状況判断が出来ていたということだから。巻がもしボールに当たってたとしたら、あのポジションからはなかなか決めにくい。巻の飛び出しが遅くなかったら、足も遅くなかったら、ボールに足を当てる技術があったら、あのゴールは生まれなかったんじゃないかなと、何か複雑なもやもやが心中に生まれてしまった。巻はもっと頭を使え。もっと丁寧なプレイを心がけろ。

攻撃陣はとにかくボールを蹴ればいい、当てればいいという、頭を使っていないという印象しか持てなかった。小学生の頃、自分がやっていたサッカーのレベルと…までは言い過ぎだが、パスが上げられてから動いてる。

でも、播戸の2ゴール目のガッツあるヘディングは良かった。ああいう荒々しい感じ、嫌いじゃない。風間も言ってたけどちょっとでも躊躇しちゃってたら、あのゴールはなかった。どうせならハットトリックを決めてくれと願ったが、結局駄目だったのはちょい残念。


インドは日本を研究してたみたいで、後半も思った通りの試合運びが出来てなかった気がする。勝ちこそすれ、誉められた試合ではなかった。

期待してた中村がロングレンジからゴールを決めてくれた。あのシュートは良かった。精度も威力も、十分及第点。でも全体のプレイを通しては、あまり期待通りの活躍はしてくれなかったのは残念。全てにおいて、本家の中村とはほど遠いレベル。


この試合を総括すると、とにかくトラップが下手くそ。だから、味方も弱くて遅いパスしか出せない。まあ速くて強いパスを出せるだけの技術がないと言った方が正しいんだけど。最早、日本は相手国に勝つ勝たないの問題ではない。日本に一番求められてることは、試合をたくさんして経験を積み重ねることでも何でもない。とにかく一からトラップやパスなどの基礎レベルの技術をもっと向上させること。その技術を確実にするための筋力も、もっとつけること。上半身から下半身まで全身にわたる筋力を。

この試合は今まで行われたオシムジャパンの試合で、一番酷い試合内容だった。全然ボールが繋がらない。ボールもまともにトラップが出来ない。これがプロの試合かと憤りすら覚えた。解説の風間や穴も、日本を擁護するのも大変だったろうなと感じさせた。それぐらいの酷い内容。そりゃ犬もピッチ上に乱入してくるわw


あと巻は要らん気がする。身長を活かしたクロスボールをヘッドで落として起点となるプレイとかほとんどないし、ボールの扱いも荒削り、強い精度のあるシュートを打てる訳でもなし、足が速いわけでもない。良いところがほとんどと言っていいほどない。もう播戸と達也の2トップでいいよ。